決算整理仕訳その5
決算整理仕訳の最後2つは、税金の処理です。
消費税の納付額の計算
まずは、期中の消費税の処理については、過去の記事をご覧ください。
消費税を受け取った場合には、仮受消費税(負債)で処理し、消費税を支払った場合には、仮払消費税(資産)で処理します。
そして、3月31日に決算整理仕訳で精算を行った上で、2通りのパターンにより処理が分かれます。
①仮受消費税>仮払消費税のとき
商売が順調にいっているときは、当然売り上げの方が大きくなるので、受け取った消費税の方が多くなります。仮受消費税から仮払消費税を差し引いた分だけ、多く税金を受け取っているので、その分納税義務が発生します。
このとき、確定した金額は、未払消費税(負債)で処理します。
例)決算において、消費税の納付額を計算する。なお、仮受消費税は2,400円、仮払消費税が800円であった。
まずは、仮受消費税はホームポジションが貸方にあるので、借方に記入することで残高がゼロになります。
(仮受消費税)2,400/
同じように仮払消費税も借方に記入して、残高をゼロにします。
(仮受消費税)2,400/(仮払消費税)800
そして、その差額が未払消費税となります。
(仮受消費税)2,400/(仮払消費税)800
/(未払消費税)1,600
また、納付書で金融機関に現金で支払ったときは、
(未払消費税)1,600/(現金)1,600
となります。
②仮受消費税<仮払消費税のとき
仮受消費税より仮払消費税の方が多いときは、その分、申告をすれば、税金が戻ってくることになります。この場合、未収消費税(資産)または未収還付消費税(資産)として処理します。
例)決算において、消費税の納付額を計算する。なお、仮受消費税は800円、仮払消費税が2,400円であった。
(仮受消費税)800/(仮払消費税)2,400
/(未収消費税)1,600
また、申告をしたのち、指定口座(例:普通預金)に振り込まれたときは、以下の仕訳となります。
(未収消費税)1,600/(普通預金)1,600