問1 答案用紙の当座預金勘定調整表を完成させなさい。
問1は、銀行勘定調整表の問題です。
151回第2問予想では、株主資本等変動計算書か銀行勘定調整表の2択でした。今回、これが出たということで、比較的予想がしやすかったものです。しかも、銀行勘定調整表だけではボリュームが少ないので、現金もセットで出ることが多いため、全てがビンゴでした。
見直しする時間を除いて、この問題は15~20分で解きたいところです。
当座預金帳簿残高と当座預金銀行残高は、それぞれ[資料1]をそのまま写すだけです。スタートとゴールが見えているので、あとは、それに合うように記入していくこととなります。
次に⑴~⑷を順にみていきます。
⑴についてですが、銀行に未呈示の小切手があります。未呈示とは、当社が支払準備をして、取引先がいつ来ても現金化できるようにしてあげているのに、取引先が取りに来ていない状態のことをいいます。
こちらでは、すでに支払ったものとして当座預金をその分減らしていたのですが、取りに来てないので、とりあえず元に戻す仕訳をします。
ということで、銀行への未呈示があった場合は、当座預金の加算として記入します。
当座預金勘定調整表には、28日分の200,000円と、30日分の150,000円をそれぞれ加算します。
この時点で逆算すると、減算の小計が634,000円になれば合うことがわかります。⑴の時点で加算が埋まっているので、試しに634,000円になる数字を探すと、⑵~⑷の数字を足すと、出てくるんですよね。
だから、速算でやると、大体5分もかからずに第2問の問1は終了となります。
まぁ、こんな解き方でスピードアップを図れますので、あとは万が一、間違っていないかは最後余った時間で確認作業に費やすのも一つの手です。
以前、2級の勉強会の講師として教えていたことは、まず1時間~1時間半で答案用紙を埋めることに徹底する。その上で、30分~1時間かけて見直しをすることです。2級の勉強で正攻法でやると、試験慣れしている(落ち続けている)人じゃないと時間に余裕が出てきません。そのため、こんなテクニックがあることも知っておくべきです。
今回は、解答の検討をしているので、引き続き⑵の解説をします。
⑵は31日の受取手形のうち500,000円が不渡りとなったため、入金されていなかったものです。したがって、その分を減算しないとなりません。
不渡りとは、取引先の倒産などの理由により決済ができなかったことをいいます。
続いて⑶は、31日に電話料金の自動引落しがされていたにもかかわらず、預金通帳を記帳しないで、経理ミスしてしまった話です。
これも、当座預金からその分差し引かれているので、減算します。
最後に⑷です。売上代金などで受領した小切手を銀行に持って行かずに、そのまま金庫に眠っていた状態です。ちょうど⑴の立場が逆転しているものです。
これも入金していたつもりだったので、減算の対象となります。
*最終的な解答*
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