固定資産の除却
除却とは、今まで業務用に使っていたけど、もう古くなって新しいのを買ったので、倉庫に保存しておくことです。リサイクルショップに売られるか、使われずに捨てられるかの一歩手前の段階です。
この場合、残りの価値を見積もって保管しますが、貯蔵品(資産)で処理します。帳簿上では、取得価額ー減価償却累計額=現在の固定資産の価値とされますが、見積金額は、それよりも下回ることが多いので、その差額を固定資産除却損(費用)で処理します。
例)取得原価10,000円、減価償却累計額6,000円の備品について除却した。なお、この備品の処分価値は3,000円で見積もられた。
(減価償却累計額)6,000/(備品)10,000
(貯蔵品)3,000/
(固定資産除却損)1,000
固定資産の廃棄
廃棄は、そのまま捨てることです。簿記2級では、除却を経ないで、使っていたものを一気に捨てる方法が出題されます。
これも現在の固定資産の価値を捨てるので、取得原価ー減価償却累計額の額を固定資産廃棄損(費用)として処理します。また、廃棄にはそのための費用がかかる場合がありますが、その費用も固定資産廃棄損に含めて処理します。
例)取得原価10,000円、減価償却累計額6,000円の備品を廃棄した。なお、廃棄費用500円を現金で支払った。
(減価償却累計額)6,000/(備品)10,000
(固定資産廃棄損)4,500/(現金)500