ポリテク火星出張所!

商業高校あがりの行政書士が日商簿記をはじめとして資格支援のためにブログを書いています。

お墓の承継問題

行政書士になって、エンディングノートの作成支援に携わってくると、自分の家にも問題があることに気づきました。今回は、私の事例をもとにお墓の承継問題をお話ししていきたいと思っています。

まずは、我が家の家系図です。

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子と孫の性別が極端に分かれています。今の時代だからこそあまり考えていなかった家を継ぐという問題が、お墓の話になって初めて浮き彫りになったのです。

両親は、数年前に300万かけて新しい墓を購入しました。その墓を守る人を「祭祀主宰者」と呼びます。まず、両親は私と同じ市に住んでいますし、長男であることから順当にいけば、私が祭祀主宰者となります。

すべての場所でそうなのかといえば、定かではないのですが、お墓を建てる際に、その墓地管理者に対してお墓の管理などの受け継ぐ人がいるのか、とかいう話もするみたいです。

それで、私が事前に父親から「お前に墓守をしてもらうように言っておいたから」と一言。私もあまり考えずに当たり前のことのように受け入れていました。

さて、ここでもう一度家系図を参照していただきたいのですが、今後どのような問題が潜んでいるのかわかりますか?

そうなんです。私の後の祭祀主宰者の候補者がいないんです。自分たちの子供の代がそれぞれ結婚して、婿にでもならない限り、無縁墓となってしまうことが予想できます。

おそらく、自分の親の世代までなら、娘であっても墓守をお願いしたら引き受けてくれたでしょうが、今の時代、後世にそんな負担はかけたくはないと思う人も多いと思います。もちろん、お墓の管理だってタダではありませんから。

最近、この無縁墓が問題視されていることは知りませんでした。先祖代々のお墓は、かろうじて地元に残っている親族によって守られています。そうでなければ、無縁墓として放置されている状態で放置されているものも少なくないのです。

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放っておいたら、こんなことに…

実際、私もお墓参りにいくと、お墓の周りに草が生い茂っていて、お墓の文字さえも老朽化してわからないものも見かけます。お墓を購入する人は、後々もお墓を見てくれる人がいると思って買いますから、そんな無縁墓になることは想定していません。

ところで、お墓にかかる費用には、どのようなものがあるのかというのを以下にまとめました。

①永代使用料

墓地を利用する際に最初に支払う、いわば入会金みたいなものです。各霊園の使用規則により1㎡あたりで決められていることが多くなっています。寺院墓地や民営墓地よりも公営墓地の方が割安となっています。

②管理料

霊園を管理するための費用で、毎年決まった金額を支払います。霊園全体の維持管理に使われるため、個人の敷地内の清掃などの管理費用ではありません。

③墓石及び工事費用

実際のお墓を建てるためにかかる費用です。50万円~500万円と予算に応じて大きく変わります。

永代使用料や墓石代などは当人の好きにすればいいのですが、管理料だけは後々の世代にとって負担となってしまうものです。そのため、祭祀主宰者が決まらなければ、家庭裁判所による調停による場合もあります。

次に、この世間一般的な「お墓」ではない選択肢も、現代では増えてきています。

①永代供養墓

永代供養墓とは、従来型のお墓や納骨堂などお墓の形態を問わず、継承が不要なお墓の総称です。これは遺骨が共同のお墓に合祀する形になります。お墓のマンションといったことろでしょうか。

②自然葬

最近よく聞く「散骨」や「樹木葬」など、自然に還りたいという想いからできたものです。こちらも当たり前ながら継承は不要です。

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③手元供養

こちらは、いままでとは一風変わった供養の方法です。遺骨全部を粉末状にして、オブジェやペンダントにして手元に置いておくタイプです。

この新しい納骨の方法を選択する場合は、きちんと親族のご理解を得ておかなければなりません。

合祀や散骨にしてしまうと、もう他とは区別できなくなってしまうデメリットもあります。手元供養では、孫以降の世代になってから処分に困ってしまう場合を考えておかなければなりません。

そして、自分の事に話を戻します。現状を申し上げると、両親は熟年離婚をしてしまって、父親も母親も一緒の墓に入ることはなくなりました。今では、先祖のためにはお墓を新しくした方がいいのはわかっていますが、後世の負担を考えると、それ以外の方法があったのではと、悩みの種になっています。

自分はその墓には入らないと決めていますから、今後のことは、兄弟と話し合って決めたいと思います。

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