今日から、簿記の解説を始めていきます。
簿記とは、その名の通り、会社などがお金やモノの動きを帳簿に記録することをいいます。簿記は、会社やお店の1年間の通知表といえるものを作成することが目的となります。この1年間の通知表の事を財務諸表(決算書)と呼んでいます。
財務諸表は、自分の会社やお店、事業所の経営判断のための資料と株主などの出資者や融資を受けるための銀行の判断材料となったりします。
簿記3級で覚える財務諸表は、貸借対照表と損益計算書の2種類があります。
貸借対照表:ある一定時点の財政状態を表したもの(Balance sheet、略してB/S)
会計年度末(個人商店などは12月31日、会社等は自由に会計年度を決められるが、3月31日が多い)の財産や借金などを数値化して表したものです。
これを見ると、その時点で会社にどれだけの財産があるのか、そして前年度と比較することで、どれだけ財産の移動があったかを見ることができます。
損益計算書:ある一定期間における経営成績を表したもの(Profit and loss statement、略してP/L)
会社には中間決算をしている会社もありますが、基本は、1年間の収入と費用の状態を表したものです。
これによって、その会社が1年間どれだけ儲かったか、損したかを見ることができます。
簿記2級では、さらに株主資本等変動計算書(Statements of Shareholder's Equity、略してS/S)が追加となります。
株主から集めた資金(株主資本)がどれだけ会社に入ったのか、その資金は会社がどのように使い、どこへ流れていったのか、また、株主への配当金がどれだけ支払われた(還元された)のかがわかる帳簿となっています。
会社などでは、一定期間内に財務諸表を作成し、内部では効率の良い稼ぎ方を考え、外部では資金調達を行う。そのために、毎日毎日経理担当者が、簿記を使って帳簿に記入(記帳といいます。)していくんですね。
そのために経理担当者は、簿記の知識が必要だし、会社としてもそんな人材を探しているのです。