ポリテク火星出張所!

商業高校あがりの行政書士が日商簿記をはじめとして資格支援のためにブログを書いています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

製造業の財務諸表③~解き方 速攻編+α~

さて、いよいよ実際の解き方に入ります。ここで、分岐点を3つ作ります。 ①:貸借対照表だけを狙い撃ちして10~14点を手堅く取りに行く方法 ②:①の方法の後、少し時間に余裕ができたから区分式損益計算書に表示される売上総利益だけを狙う方法(①+1~2点)。 ③…

製造業の財務諸表②~決算整理事項その2~

今度は、商業簿記としてこの決算整理事項を最初から見ていきます。ということで、[資料2]の部分だけ表示いたします。 [資料2]3月の取引・決算整理等に関する事項 1.3月について、材料仕入高(すべて掛買い)¥90,000、直接材料費¥70,000、直接工…

製造業の財務諸表①~決算整理事項その1~

おまけ第2回は、製造業の財務諸表です。今までの総復習ということで、工業簿記の知識も問われます。また、貸借対照表メインですが、20点満点を取るには、自分で簡単な損益計算書を作成しなければならないということになります。 これもサービス業のときと同…

サービス業の損益計算書③~実践編~

今までのブログを見て頂いている方は、もうお馴染みとなっていますが、以下の原則に従って問題を解いていきます。 ①損益計算書の作成のときは、損益科目(収益及び費用)のみに注視する。 ②わかるものから解いていく。 ③時間がないときは、全ての答えがあっ…

サービス業の損益計算書②~決算整理事項その2~

前回の決算整理事項の続きです。 まずは、問題からです。 問 【資料Ⅰ】決算整理前残高試算表と、次の事業の内容の説明および【資料Ⅱ】決算整理事項にもとづいて、損益計算書を作成しなさい。 (中略) 【資料Ⅱ】決算整理事項 5.決算整理前試算表に計上され…

サービス業の損益計算書①~決算整理事項その1~

2級簿記おまけ第1回はサービス業の損益計算書(第3問対策)です。資料は、サンプル問題を使用します。 本編と同様に、始めは通常どおりの説明を行ってから、実際の解き方をやっていきます。また、決算整理事項を1~4、5~9の2回に分けます。問題も長…

連結会計その5~連結精算表の作成~

連結会計の最後は、連結精算表の作成です。本当はその後に連結財務諸表の作成がありますが、内容がほとんど被ってしまうため、本試験で出てきたときに解説できればと思っています。 今回は、いよいよ過去2回にやった開始仕訳と連結修正仕訳から、連結精算表…

連結会計その4~当年度の連結修正仕訳~

前回の続きです。本来は開始仕訳が完成したら、すぐに解答用紙に記入するようお話ししています。しかし、次回の連結精算表の作成がまるでクロスワードパズルのような記入の仕方になるので、そのときに一気に解説していきます。 今回も例題の関係する部分のみ…

連結会計その3~開始仕訳~

予備知識が終わったところで、いよいよ本題に入ります。ここは日本商工会議所のサンプル問題を例題として解説します。開始仕訳⇒連結修正仕訳⇒連結精算書と続きます。 なお、例題はそのテーマごとに表示していきます。全体を見たい方は、日本商工会議所のサン…

連結会計その2~ダウンストリームとアップストリーム~

この部分は連結会計をする上で大事な考え方となります。 まず1つ目。 連結財務諸表を作成する場合、グループ会社間での売買や貸し借りのような取引は、グループを大きな一会社として考えると、自分から自分への取引ということなので、その部分は消去する仕訳…

連結会計その1~会社のしくみと連結会計~

この連結会計で2級の範囲は終了となります。この後は、サンプル問題を使用したサービス業の貸借対照表と製造業の損益計算書をやる予定です。 まずは本題に入る前に、連結会計を知るためには会社と株式・株主の関係を知っておいた方がよいと思います。 中級者…

本支店会計その2~本支店合併財務諸表③特別編~

前2回の内容をもとに今回は実戦向けの解き方を解説します。名誉のために満点目指している方でなければ、第3問が面倒なものであった場合、半分以上取れれば良しとする方法です。 前回の最後に申し上げた通り、第3問の満点20点中、支店勘定(支店当期純利益)…

本支店会計その2~本支店合併財務諸表②~

前回の続きです。問題は続きからの掲載です。 問 品川商事株式会社は、東京の本店のほかに埼玉県に支店を有している。次の【資料】にもとづき、第7期(平成29年4月1日~平成30年3月31日)の本店の損益勘定を完成しなさい。ただし、本問では「法人税、住民税…

本支店会計その2~本支店合併財務諸表①~

支店をたくさん持っている会社でも、それぞれの業績はさまざまです。それでは実際わが社全体で、どれだけの業績が上がっているのかを示すために、本店および各支店の決算書をひとまとめに作成したものを本支店合併財務諸表といいます。 本支店合併財務諸表の…

本支店会計その1~本支店会計の概要~

本支店会計とは、本店と支店が存在する場合の会計制度を言います。個々の会社の仕訳については変わりませんが、本支店間での取引についての仕訳の仕方を説明します。 この本支店会計の処理方法には、本店集中会計制度と支店独立会計制度の2つの方法がありま…

会社の合併

ここからは、会社が複数関係している取引を見ていきます。このテーマについては、会社の合併・本支店会計・連結会計の3つがあります。 まずは、会社の合併から見ていきましょう。 合併のイメージ 合併とは、2つ(以上)の会社が合体して、1つの会社となるこ…

有形固定資産その10~減価償却~

2級の減価償却の計算方法には、定率法と生産高比例法があります。 定率法 定率法とは、期首時点の帳簿価額(未償却残高)に一定の償却率を掛けて減価償却費を計算します。 特徴としては、始めは減価償却費が高く計上されますが、徐々に低くなっていきます。 …

本社工場会計その2

今回は、そんなにボリュームは多くないですが製品が完成した後の処理です。 その1で説明しましたが、製品勘定が工場か本社に配置されているかで解答は変わってきます。この場合、問題文には以下の表示がされています。 ①勘定科目として表示されているパター…

株式の発行と剰余金の配当その3~剰余金の配当~

3級ではすでに問題文で示された剰余金の配当を未払配当金(負債)とし、会社法で決められた一定額を利益準備金(純資産)に振り替える処理を学習しました。 今回は、「会社法で決められた一定額」にスポットを当てて、実際に計算するところを学習していきま…

本社工場会計その1

商業簿記では本支店会計という似たようなシステムが出てきます。工業簿記の方が簡単ですから、ここで感覚をつかんでいきましょう。 本社工場会計とは、本社と工場の会計を独立させるシステムのことをいいます。本試験では、本社と工場に存在する勘定科目を把…

株式の発行と剰余金の配当その2~株式の発行~

3級でも基本的なことをやりました。今回はもう少し掘り下げて説明していきたいと思います。まずは、株式の発行からです。 株式の設立発行 会社の設立にあたり、株式を発行したときは、原則として、その全額を資本金(純資産)で処理します。 例)マーズ株式…

直接原価計算その5~原価の固変分解~

直接原価計算の最後です。あまり出題実績がないものと思っていましたら、丁度自分が受け直した150回の本試験で登場してしまいました。 ちなみに日商簿記は資格を取得した後でもまた取り直すことが何回でもできます。私の場合平成14年のものだったので、現在…

税効果会計その4~その他有価証券の評価差額~

税効果会計の最後は、その他有価証券の評価差額に対しての処理となります。 その他有価証券は、業務提携などのために所持しているもので、いつかは手放すことになる有価証券のことをいいます。決算時において時価を再計算し、その他有価証券評価差額金(純資…

直接原価計算その4~CVP分析②~

前回で154回の解答解説が終了し、本題に戻ってきました。前回のつながりを忘れている方は、どうぞ前に戻ってご確認ください。本日は、直接原価計算の第4回目です。 例)ニッショウ産業は、全国にカフェチェーンを展開している。現在、大門駅前店の利益計画を…

154回日商簿記2級の解答について~第3問 損益計算書の作成③~

それでは、154回日商簿記第3問速攻編を始めます。 前々回からの問題を再度検証しながら、必要な情報(今回は損益計算書の勘定科目)だけを抜き出して解答用紙に記入する実際の解き方を解説します。仕訳の詳しい説明は前回をもって終わっていますから、も…

154回日商簿記2級の解答について~第3問 損益計算書の作成②~

それでは基本編の後半を始めます。なお、問題文等は最後に掲載しますので、ご確認ください。 決算整理事項5 満期保有目的債券の評価 問 満期保有目的債券は、2017年4月1日に他社が発行した社債(額面総額¥700,000、利率年1.5%、償還日は2022年3月31日)を…

154回日商簿記2級の解答について~第3問 損益計算書の作成①~

2級の最後、財務諸表の作成問題です。今回は損益計算書が出題されました。予想をしましたが、今回は2勝2敗でした。外貨建ては入りませんでしたが第2問の商品売買、第3問の損益計算書が一応予想の範囲内でした。 この予想問題は各社の予想とあわせること…

154回日商簿記2級の解答について~第2問 商品売買②~

今日は第2問の4月15日から始めます。まずは、問題から…。 問 日商商事株式会社(会計期間は1年、決算日は3月31日)の2019年4月における商品売買及び関連取引に関する次の[資料]にもとづいて、下記の[設問]に答えなさい。 なお、払出単価の計算には先…

154回日商簿記2級の解答について~第2問 商品売買①~

順番でいけば第3問なのですが、今回のメインディッシュたるものですので、第2問を先に説明いたします。なお、少し長いので2回に分けてやっていきたいと思います。 問 日商商事株式会社(会計期間は1年、決算日は3月31日)の2019年4月における商品売買及び…

154回日商簿記2級の解答について~第5問 単純総合原価計算~

第5問は単純総合原価計算です。本編では省略しましたが、今回は「材料の追加投入」のあるケースです。 問1 当社は製品Ⅹを生産・販売し、実際総合原価計算を採用している。次の[資料]にもとづいて、答案用紙の総合原価計算表の( )内に適切な金額を記入…