小口現金
比較的大きな会社では、小口係といって、少額の経費の支払いを管理する部署があったりします。大きな金庫が出納係で、小さな手提げ金庫が小口係のイメージです。
そして、その小口係が現金を管理するために使う補助簿が小口現金出納帳となります。
小口現金を扱う場合、3級では、定額資金前渡法(インプレスト・システム)を採用しています。
定額資金前渡法とは、まず小口係に一定金額を前渡分の小口現金として管理させます。そして、週の初め(または週末)に使った分を補給させて、毎週元通りの金額にします。
小口現金出納帳の記入の仕方
小口現金の補給を週明けにするのか、週末にするかで締め切り方が変わりますが、ここでは週明けにする方法で解説します。
受入欄には、小口現金の前渡分や補給額を記入します。
摘要欄には、小口現金を支払った内容を記入します。
支払欄には、実際に支払った金額を記入します。
内訳欄には、支払金額の勘定科目別の内訳を記入します。
例)今週の小口現金の支払状況は以下のとおりであった。なお、当社は定額資金前渡法(インプレスト・システム)を採用しており、前渡金は10,000円である。
4月1日 バス代 340円
4月2日 郵便切手代 1,640円
雑誌代 450円
4月3日 ボールペン代 350円
4月4日 お茶代 850円
4月5日 コピー用紙代 1,500円
週末になったら締め切ります。
補助簿の締め切り方は、大体似たようなものですので、表を参考にしてください。
前週繰越と本日補給の合計金額が、当初の前渡分である10,000円になっています。
そして、この帳簿をもとに仕訳を行う必要があります。仕訳を行うのは、出納係の立場として行います。使用する勘定科目は、小口現金(資産)です。
仕訳のタイミングは、前渡時、小口係から出納係への支払報告時、補給時となります。
小口現金係は、その週の使用合計金額と内訳を出納係に報告した上で、補給を受けます。
*各取引の仕訳*
4月1日 (小口現金)10,000/(現金)10,000
4月5日 (旅費交通費)340/(小口現金)5,130
(消耗品費)1,850
(通信費) 1,640
(雑費) 1,300
4月8日 (小口現金)5,130/(現金)5,130