人生100年
日本は超高齢者社会に突入し、人生100年といわれています。
厚生労働省「H29簡易生命表」によると、平均寿命は男性81.09歳、女性87.26歳となっています。そして、90歳以上の人口は200万人を超え、100歳以上は約6万人います。
ちなみに、私の生まれた年に近い昭和45年は男性69.31歳、女性74.66歳でした。
また、もう一つの数値として使われているのが、健康寿命です。
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間をいいます。これはH28年の統計ですが、男性72.14歳、女性74.79歳となっています。
これを見てわかることは、大体の方は70歳までは問題なく働くことができるということです。今や年金だけで人生の終末まで生活できる時代ではなくなってきました。なるべく働ける時期まで働いて生活を維持していかなければならないということです。
ということは、20代に一つの会社で頑張って働いてきて退職を迎えても、どこかの時点で誰しも再就職の壁にぶつかるのです。
この表によると、70歳まで働いている男性はすでに半分以上、75歳までが3分の1以上いるということになります。
有効求人倍率
では、いざ働くとすれば、その背景はどのようになっているのでしょうか?
それを示すのが、有効求人倍率です。
有効求人倍率とは、企業からの求人数をハローワークに登録している求職数で割った数字で、雇用状況を知るための大事な数値です。
これが1の状態だと需要(求人)と供給(求職)が釣り合っている状態となります。
有効求人倍率が1より少ないと、その職種に対する失業者による応募が多いので、人気が高く、就職が困難となります。
有効求人倍率が1より多いときは、その職種の人手が足りないため、比較的就職しやすいといえます。
①失業率と有効求人倍率
以前は雇用が冷え込む時期はありましたが、現在は企業の人手不足が倒産の原因となるほど深刻となっている業種もあるようです。
日本は超高齢化社会のため、国内では賄いきれず、海外からの労働力が増えていくと予想されます。今では、コンビニやファーストフード店などでバイトしている外国人留学生をよく見かけるようになりました。
ちなみにこのことは、外国人在留の手続きなどで行政書士にも少なからず影響を与えています。
そして、今後は、その海外の方々が就職のライバルとなっていくわけです。
②職業別有効求人倍率
次に職種別・職業別では、どんな職種に人気があるのでしょうか?
退職後の再就職をテーマに掲げていますので、パートを含んだ表(厚生労働省「一般職業紹介状況」より)が次のとおりとなります。
見ていただく列は一番右の有効求人倍率です。
テレビやネットニュースで取り上げられている通り、全般に力仕事と呼ばれる職種、介護・医療関係は人手不足となっています。
逆に、デスクワークである事務職は、求職の方が多い結果となっています。
③その結果からいえること
あなたは、退職後の職業について、力仕事、事務職のどちらを選びますか?
以前の仕事と同じ職種であれば、スキルもノウハウもあるので、その点を考慮してくれる企業もあります。また、力にはまだまだ自信があるという方は、特に問題はなさそうですが…。
身体も痛いし、なるべくならデスクワークで働きたいという場合は、そのための武器を備えておかなければならないですよね。それを退職してからゆっくり考えますか?それとも、今のうちから危機感を持って備えますか?
余談ですが、私も行政書士業務だけでは、まだまだやってはいけないのでパートの副業をしています。その際、店内フロアーの募集がかかっている求人があったのですが、履歴書を見ていただいて、募集していない事務職に決まりました。
実用的な資格を持っていると、企業もしっかり評価してくれるんですね。
もう少し書きたいことがありましたが、次の機会にしたいと思います。
最後に北海道の職種別有効別求人倍率(北海道労働局「職種別、求人、求職、賃金状況 H31年2月現在」も載せておきます。有効求人倍率は一番左です。