ポリテク火星出張所!

商業高校あがりの行政書士が日商簿記をはじめとして資格支援のためにブログを書いています。

商品売買その3~返品~

商品が間違って送られてきた(送ってしまった)とか、汚損・き損があって売り物にならない場合、返品が生じます。

仕入したものを返品することを仕入戻し、売り上げたものを返品することを売上戻りといいます

処理方法は簡単で、その間違ってしまった取引を取り消す仕訳をします。

取引先は、その月に何度も取引を行っています。たとえ現金で取引を行ったとしても、いちいち現金を返金すると送金手数料がかかってしまったり、現金の扱いを間違うと過不足が生じてしまう面倒なリスクが発生します。

したがって通常は、売掛金や買掛金で相殺をします。

例)過日、商品500円を注文し、代金は掛けとしていたが、一部に汚損があったため、200円分は返品することにした。

①当初の仕訳は以下のとおりです。

仕入)500/(買掛金)500

②返品処理の仕訳は、その分を逆に仕訳します。このことを逆仕訳といいます。

(買掛金)200/(仕入)200

⇒これで、仕入額と買掛金の額は、それぞれ差し引きして300円となりました。

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今後、Aの仕訳をしたから(原因)、A’の仕訳を行った(結果)という問題はたくさん出てきます。求められていなくても、原因となった仕訳を書くことは、必要な作業です。頭の中で考えてもいいのですが、勘違いしたときに取り返しのつかないことになるので、なるべく書くことをおすすめします。