ポリテク火星出張所!

商業高校あがりの行政書士が日商簿記をはじめとして資格支援のためにブログを書いています。

決算整理仕訳その4~②収益・費用の前受け・前払い(繰り延べ)~

収益の前受け

収益の前受けがあるときは、前受収益(負債)で処理をします。また、具体的な内容として、前受家賃(負債)や前受利息(負債)などを使う場合もあります。

例えば、賃貸会社(会計年度4月~3月)が9月から1年分の地代360,000円(1か月分30,000円)を現金で受け取った場合、9月~3月までは、当期分の収益となりますが、4月から8月までは、まだ実現していない利益なので、当期分から除く必要があります。

9月に現金を受け取った場合の仕訳は、

(現金)360,000/(受取地代)360,000

となります。

 

このうち、4月から8月までの5ヶ月分は次期の収益なので、その分を繰り延べます。

5か月分の地代:30,000円×5か月分=150,000円

(受取地代)150,000/(前受収益)150,000

または

(受取地代)150,000/(前受地代)150,000

f:id:polytech-MK:20190603230128j:plain

決算が終わったら、再振替仕訳をして元に戻します。

(前受収益)150,000/(受取地代)150,000

または

(前受地代)150,000/(受取地代)150,000

費用の前払い

費用の前払いがあるときは、前払費用(資産)で処理をします。また、具体的な内容として、前払家賃(資産)や前払利息(資産)などを使う場合もあります。

先ほどの例を立場を逆にして、支払う側で考えてみます。

当会社(会計年度4月~3月)が9月から1年分の地代360,000円(1か月分30,000円)を小切手で支払った場合、9月~3月までは、当期分の費用となりますが、4月から8月までは、まだ実現していない費用なので、当期分から除く必要があります。


9月に小切手で支払った場合の仕訳は、

(支払地代)360,000/(当座預金)360,000

となります。

このうち、4月から8月までの5ヶ月分は次期の費用なので、その分を繰り延べます。

5か月分の地代:30,000円×5か月分=150,000円

(前払費用)150,000/(支払地代)150,000

または

(前払地代)150,000/(支払地代)150,000

f:id:polytech-MK:20190603231514j:plain


これも決算が終わったら、再振替仕訳をします。

(支払地代)150,000/(前払費用)150,000

または

(前払地代)150,000/(支払地代)150,000